不動産の節税は、取得・所有・売却、それぞれのタイミングで考えることが大切です

不動産経営では、物件を取得するとき、所有している間、そして売却するとき、それぞれに税務・会計上の検討ポイントがあります。取得時の費用処理や資産区分、所有中の必要経費、売却時の税務など、あらかじめ確認しておくことで、利用できる選択肢が広がる場合があります。
シルベスター税理士法人では、不動産の状況や今後の計画を踏まえながら、それぞれのタイミングに応じた税務・会計対策を検討します。

取得時だからこそ、確認しておきたい税務処理があります。

不動産を購入すると、物件価格だけでなく、登記費用や税金、融資関連費用など、さまざまな支出が発生します。また、土地・建物や設備などの取得価額をどのように区分するかは、その後の減価償却や経費処理にも関わります。取得した段階で内容を整理し、適切な税務処理を検討することが重要です。

1|開業時に発生した費用を整理する

不動産事業を始めるまでに発生した費用について内容を確認し、開業費や必要経費として処理できるものを整理します。

主な検討例

  • パソコンなどの購入費
  • 物件の調査費
  • 研修費
  • 打ち合わせにかかった費用
  • 開業準備に伴う各種支出
  • 礼金などの契約時費用

開業前の支出についても、内容によって税務上の取り扱いが異なるため、領収書や資料を保管しておくことが大切です。

2|土地・建物の取得価額を適切に区分する

中古不動産などを土地・建物一括で取得した場合、土地と建物それぞれの取得価額を適切に区分します。建物は減価償却の対象となるため、この区分は取得後の経費計上にも関わります。

主な検討内容

  • 売買契約書の確認
  • 土地と建物の価格区分
  • 固定資産税評価額などを踏まえた検討
  • 減価償却への影響
3|建物・建物附属設備・構築物を区分する

取得した建物には、建物本体だけでなく、電気設備、給排水設備、空調設備などが含まれている場合があります。資産の種類によって耐用年数が異なるため、内容を確認したうえで適切な区分を検討します。
必要に応じて、「再建築費評価点計算書」などの資料も活用しながら整理します。

4|不動産取得に伴う支出を整理する

不動産取得時に発生する支出は、すべて同じ税務処理になるわけではありません。内容を確認し、必要経費として処理できるものや、取得価額に含めるものなどを整理します。

主な検討例

  • 不動産取得税
  • 登録免許税・登記関連費用
  • 融資事務手数料
  • 売買契約書の印紙代
  • 管理費・修繕積立金などの精算

不動産取得税や土地・建物に係る登録免許税などは、事業に使用する資産について必要経費となる場合があります。

取得時の処理は、その後の不動産経営にも関わります。

物件を取得したあとでは変更が難しい処理もあるため、購入後できるだけ早い段階で確認しておくことをおすすめします。

毎年の経費処理にも、見直せるポイントがあります。

不動産を所有している間は、家賃収入だけでなく、管理費、修繕費、車両費、光熱費などさまざまな収入・支出が発生します。不動産事業との関係を整理し、適切に会計処理することが、継続的な税務対策につながります。

5|家賃収入の計上時期を確認する

家賃収入は、単純に「入金された日」で判断するのではなく、契約内容などに基づいて収入計上時期を確認する必要があります。
前受けした家賃についても、契約内容や対象期間を確認したうえで適切に処理します。国税庁では、家賃等の収入計上時期について、契約等で支払日が定められている場合は原則としてその支払日としています。

6|家事関連費を必要経費として整理する

個人で不動産経営を行っている場合、自宅や自家用車などを事業にも使用しているケースがあります。このような支出は、不動産事業に使用している部分を合理的に区分できる場合、必要経費として認められることがあります。

主な検討例

打ち合わせ・会議・交際に関する費用
不動産事業に直接関係する打ち合わせ費用や交際費などについて、事業との関連性を確認します。

自家用車を仕事でも使用している場合
物件確認や管理業務などで自家用車を使用している場合、使用状況に応じて事業分を区分します。

自宅を事務所として使用している場合
賃貸住宅の場合は家賃や光熱費、自己所有の場合は固定資産税や借入金利息などについて、使用面積や利用状況をもとに事業分を検討します。

※住宅ローン控除を利用している場合などは、適用関係の確認が必要です。

修繕費と資本的支出を確認する
建物や設備の修理・改修費用について、修繕費としてその年の経費にできるものか、資産として計上する必要があるものかを判断します。不動産所得の必要経費には、固定資産税、損害保険料、減価償却費、修繕費などが含まれますが、家事上の経費とは明確に区分する必要があります。

所有中だからこそ、毎年見直す。
物件数や利用状況、修繕の内容などが変われば、経費の考え方も変わる場合があります。毎年同じ処理を繰り返すのではなく、現在の不動産経営の状況に合わせて見直すことが大切です。

[所有中の税務・会計について相談する →]

売却は、「いつ売るか」も重要な判断になります。

不動産の売却では、売却価格だけでなく、所有期間や取得費、売却にかかった費用などによって税負担が変わる場合があります。また、次の収益物件への買換えを予定している場合には、一定の条件を満たすことで利用できる特例もあります。

7|所有期間を踏まえて、売却時期を検討する

土地や建物を売却した場合、譲渡した年の1月1日時点の所有期間によって「短期譲渡所得」と「長期譲渡所得」に分かれます。

短期譲渡所得
譲渡年の1月1日時点で所有期間が5年以下の場合。

長期譲渡所得
譲渡年の1月1日時点で所有期間が5年を超える場合。

一般的な税率は、短期譲渡所得が所得税30%・住民税9%、長期譲渡所得が所得税15%・住民税5%で、別途、復興特別所得税が課されます。

そのため、売却を検討する際には、所有期間や想定される譲渡所得を確認したうえで、売却時期を検討することが重要です。

[売却時の税額・タイミングについて相談する →]

8|特定の事業用資産の買換え特例を検討する

事業用の不動産を売却して、新たな事業用資産へ買い換える場合、一定の要件を満たすことで「特定の事業用資産の買換えの特例」を利用できる場合があります。
この制度を利用すると、売却によって生じた譲渡益について、一定部分の課税を将来に繰り延べることができます。

  • 売却する資産と買換資産が制度の対象となるか
  • 売却する不動産の所有期間
  • 買換資産の用途
  • 土地を取得する場合の面積などの要件
  • 売却・取得の時期

制度の対象となるかどうかは、売却する資産・購入する資産・所在地などによって異なるため、売却や買換えを決定する前に確認することが重要です。
例えば、国内の土地・建物等を対象とする一定の買換えでは、譲渡年の1月1日時点で所有期間が10年を超えることや、買換える土地について300㎡以上などの要件が設けられているケースがあります。

[不動産の買換えについて相談する →]

まとめ

不動産経営全体を見ながら、節税を考える。

不動産に関する税務は、物件を取得するとき、所有しているとき、売却するとき、それぞれのタイミングで検討できる内容が異なります。

SS税理士法人では、目の前の税負担だけでなく、今後の保有、売却、買換え、法人化なども踏まえながら、不動産経営全体を見据えて対策を検討します。

不動産に関する税務は、

取得するとき
所有しているとき
売却するとき

それぞれのタイミングで検討できる内容が異なります。

シルベスター税理士法人では、現在の税負担だけを見るのではなく、今後の保有、売却、買換え、法人化なども踏まえながら、不動産経営全体を見据えて検討します。

「購入した物件の費用処理を確認したい」
「自宅や車の費用をどこまで経費にできるか知りたい」
「修繕費の処理について相談したい」
「今売却すると税金はいくらになるのか知りたい」
「次の物件への買換えを考えている」

など、不動産に関する税務・会計についてお気軽にご相談ください。

大家さんの状況に合わせて、使える選択肢を一緒に考えます。

※税務上の取り扱いや特例の適用は、物件・取引内容・所有期間・利用状況などによって異なります。具体的な適用については個別に確認します。

大家さんチームトップ

大家さんの「これから」を、一緒に考えます。